10月も残りわずかになり、朝晩は肌寒く、秋が深まって参りました。
皆様、衣替えはお済みですか?
さて、みんないっしょのいっぽ&一歩 デイサービスでは、高齢の利用者様が保育園の子供達から刺激を受けながら、遊んだり、お世話をしたり楽しく活動をしています。
先日利用者様からこんなお声が聞かれました!「俺達にもこんなカワイイ時があったんだよなぁ〜」と。
私は「今でも十分可愛いですよ」と返しましたが。
加齢によって身体も心も色々な変化が見られます。
今回は加齢による変化の1つ、聴覚(耳の聞こえ)の衰えについて触れてみたいと思います。
利用者様間のコミュニケーションの中でも「私の話を無視するんです!」とか「都合の悪いことは聞こえないふりをするんです」なんていう声を聞いたことがあります。
これは恐らく「聞いていない」や「聞こえないふり」ではなく、「聞こえていない」事が多いです。
70代で約半分、80代以上では70%以上が難聴であることが分かっています。
ただし、難聴といっても全部の音ではなく、一部が聞こえにくくなります。高い音、特に若い女性の声が聞こえにくくなります。
低い音と比べて高い音だと、1.5倍の音量が無いと聞こえないと言われます。
(参考文献:図解老人の取扱説明書/平松類/㈱SBクリエイティブ)
ではどの様に話したらよいか??
すぐに出来るコツが3つあります。
○低い声で。
○相手と同じスピードでゆっくりと。
○正面から話す。もしくは、良い方の耳や補聴器の入っている耳に向って話す。
※「正面から話す」は難聴の方は口の動きを見て何を話しているかを把握しようとするからです。コロナ禍ではマスク越しなので、より難しくなってますね。
また会話だけでは無く、高い音が多い電子音を聞き逃すこともあります。また次第に複数の音声の聞き分けが難しくなり、後方から迫る車の音にも気付きにくくなり、危険な事も増えてしまいます。
「聞こえているのかな?」と感じた時には一度耳鼻科で聴力の検査等受け、医師の指示を受ける事も大切だと思います。
デイサービスのお仲間とよ〜く聞こえて、楽しいお喋りに花を咲かせたいですね。
作業療法士 武井